注目の美容師 #2 niko hair 氏川りの

本各地に数多あるサロンの中から、今注目のサロン・美容師をピックアップ。
今回は、コンテストでの受賞歴はもちろん審査員としても活躍を果たす他、TVCMのヘアメイクなど多岐に活躍する、高知県にあるniko hair氏川りの氏をご紹介します。

-ストーリー性のある作品を作りたい。

作品作りでは、いつもストーリー性を意識しています。今回は、ろうそくの火を吹き消した瞬間を表現。モデル自作の衣装を見てシーンが思い浮かびました。ネイビーベースのヘアに、ろうそくの火をイメージした前髪のデザインがポイントです。

私はモデルからインスピレーションを受け、そこからイメージを膨らませることが多いです。そのため、モデル選びはとても大切。私の創作意欲が湧くか、一緒にクリエイションできそうか、考えます。
モデルの個性に、私が今感じているムードを掛け合わせて作品が形になっていきます。

もう一つ、大切なのが色へのこだわり。
色の組み合わせには、どこかモヤッとしたポイントをあえて作るようにしています。そこに新しい発見があり、想像していなかった色の組み合わせが実はかわいいことが多いです。
その色の違和感を大切にして、ヘア・メイク・衣装と作品全体の色にこだわり、全体を作り上げていきます。

色だけでなく、毛先の動かし方も同じです。
決めつけすぎず、あえて余白を残すことが作品の良さに繋がります。

-説得力のある美容師であり続けるために。コンテストに挑み続ける。

最近は審査員の立場も増えましたが、説得力のある美容師であるために、また成長し続けるために、キャリアを重ねた今もコンテストへの参加を続けています。

コンテストでは、今のトレンドを表現していては勝てません。誰もが半歩先のトレンドを打ち出してくる。そのため、クリエイションする美容師間で共通の部分が出てくるなど、次のトレンドが見えたり、流行の予兆を察知したりと、自分の中に新しい感性がストックされていきます。その情報をキャッチすることで、自分のムードが生まれることも多いですね。

次に来るカラーの予測は、ベージュの中でもピンクやラベンダーのような色合い。多様性の時代なので、「この1色」という流行はないと思います。お客様の理想も細微なニュアンスで幅が広がると思っています。

AREA:Kochi
SALON:niko hair
Art Director Rino Ujikawa