What's Newお知らせ

fulfillフルフィル

fulfill Vol.5 嗤うエコノミスト

嗤うエコノミスト

経済のプロが世相を辛口で斬っていきます。



空白区切り

ヘアサロンの皆様はどのくらい銀行を利用されているだろうか。そもそも開業資金を銀行から借りているオーナーがいらっしゃるだろうし、売上金を毎日夜間金庫に預けに行くマネージャーもいれば、銀行振り込みで支払われた給料を引き出しに銀行の支店を訪れるスタイリストさんもいらっしゃるだろう。

しかし、銀行のビジネスは今、大きく変化している。筆者のイメージでは、携帯電話、さらにはスマートフォンが普及した後の固定電話のように、銀行の支店や銀行員が減っていくと予想している。サロンにはまだ、予約受付のための固定電話があることが多いだろうが、そこで働く多くの若者は、既に自宅に固定電話を持たない。ダイヤル式の黒電話などは、見たことがない若い子がほとんどではないか。

銀行員が減る理由は、有力なものが複数ある。一つには、ロボット技術が発達して、現在銀行員が行っている事務作業の多くが、ロボットに置き換えられる目処が立って来たことだ。データの入力や印鑑の照合など、銀行の支店事務の多くで、ロボットの方が正確に作業できるようになりつつある。

更に、AI (人工知能)を組み合わせると、運用商品のセールスや苦情への対応のようなことが機械に出来るようになるし、融資の審査のような高度な判断もで出来るようになるだろう。今や、人が誰であるかの識別も人間以上に出来るし、お客さんが書いた個性的な字の識別も出来るし、相手の表情を読むこともできるようになりつつある。

もう一つ、近い将来、ビットコインのような仮想通貨がもっと普及することになろうが、人々が仮想通貨で直接送金や支払いができるようになると、今まで銀行の口座を通っていたお金の流れと情報を銀行が持てなくなる。

ヘアサロンでも、お客さんが代金を、スマホを使って仮想通貨で支払い、化粧品などの仕入れ代金もお店が業者に仮想通貨で支払うようになると、銀行には出る幕がない。売上金を夜間金庫に持っていく必要もないし、仕入れの支払い手続きのために銀行に行く必要もない。

今でも、個人のお金の用事の多くがコンビニのATM (現金自動支払機)で済むようになっているが、次のステップでは、ATMすら要らなくなる。

率直に言って、銀行の支店は、空港の航空会社のカウンターと並んで、最低の接客場所だ。お客を待たせるし、何度も住所氏名を書かせるなど、指図が多く、ひどく手間を取らせる。

だから、銀行員が減ることも、銀行の支店が減ることも、読者にとっては、むしろいいことであって、痛くも痒くもないだろうが、ネットを使ったお金の扱い方や(今でもインターネット・バンキングの利用はお勧めだ)、仮想通貨を使った支払いの仕方などには、なるべく早く慣れておくといい。

ちなみに、銀行員にとっては「支店長」になることは人生の目標だし、多くの銀行員が不要になることは大問題だ。お客さんには、銀行員もいらっしゃるだろうし、息子さんなどが銀行に就職されているお客さんもいらっしゃるだろうから、誰にでも出来る話題ではないが、銀行の将来は暗い。

区切り線

空白区切り


Profile

山崎元(やまざきはじめ)さん

経済評論家。北海道生まれ。1981年東京大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。その後、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、UFJ総研など12回の転職を経て、現在は楽天証券経済研究所客員研究員、(株)マイベンチマーク代表。著書に「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」(文響社)他多数。

区切り線

空白区切り

【すべてのヘアデザイナーの生活に 彩りを与える情報誌 fulfill】

fulfillは、「すべてのヘアデザイナーの生活に彩りを。」をコンセプトに

  • お客様との会話に花が咲くような話題
  • ひらめきを喚起する異業種の情報
  • 経済やトレンドに関するユニークでわかりやすい解説

など、気軽に読めて、ちょっと誰かに話したくなる情報を様々な角度から提供する情報誌です。
(年2回発行)

fulfillをご希望の美容師様は、ホーユー製品取り扱い代理店にお問い合わせください。


ホーユープロフェッショナルのFacebookページ 日々更新中!

フォローしておくとプロモーションやエデュケーション、商品の最新情報など、サロンワークに役立つ情報をGetできます!
是非チェックしてみてください。